〈 ところがこの日になって重大事件が惹起されていることが明かにされた。
これより先、居留民は総領事館の命令を以て老幼婦女は青島に、残留する者は限定せる警備線内引揚げを命じてあったが、
それを聞かずして居残った邦人に対して残虐の手を加え、その老壮男女16人が惨死体となってあらわれたのである。
予は病院において偶然その死体の験案を実見したのであるが、酸鼻の極だった。
手足を縛し、手斧様のもので頭部・面部に斬撃を加え、あるいは滅多切りとなし、婦女はすべて陰部に棒が挿入されてある 。
ある者は焼かれて半ば骸骨となっていた。焼残りの白足袋で日本婦人たることがわかったような始末である。・・・
もっとも、右の遭難者は、わが方から言えぱ引揚げの勧告を無視して現場に止ったものであって、
その多くがモヒ、ヘロインの密売者であり、惨殺は土民の手で行われたものと思われる節が多かったのである。
右の惨死体は直に写真に撮られ、予はこれを携えて東上することになったのである。 〉
〈 彼の腹を切り裂いたのは、王春栄である。
心臓と肝臓を5寸の刃で刺し、腹を切り開いて、足で力いっぱい踏むと、
心臓と肝臓がたちまち飛び出してきて 、切り取って持って行かれた。
続いて、人々はどっと襲い、あっと言う間に人肉がすっかり削ぎ取られたのである。
屍骨はその後、小さな船で川の真ん中まで運ばれて捨てられた。
周石安は、王春栄が手を下したとき、まだ息が絶えてはいなかった。
腹を切り裂くとき、絶叫し、また、肝を切り取るとき、両手で肝を胸に抱きしめたので、下手人は驚愕したそうだ。 〉(72ページ)
「陰部に棒」はすでに出てきました。「鼻に穴をあけられて針金をとおされ」 というのですが、具体的にどうするのか今ひとつイメージがわきません。ただ何人もの手の平に針金を通して連行したという話はありますし(台湾の蒋介石軍)、さらに古いところでは文永年間(13世紀)の「元寇」で、蒙古人、漢人など日本を襲った元軍は、生き残った日本人の女の手のひらに穴をあけ、革ひもを通したという記録が残っているそうです。
〈 光山県華樹店人民公社では、13人の孤児が水に入れられたまま外に放置され、凍死した。幹部たちの共通したやりかたは、髪をつかんで、引きずることだった。・・・農民たちはこの難から逃れるため、あらゆる毛を剃ったが、幹部たちは、次に、耳を切り落すのだった。
息県防湖人民公社の生産大隊では、17人が耳を切り落とされた。人民公社婦人部長だった20歳の黄秀蓮は、4人の耳を切り落とし、そのうちの1人は死亡した。女性たちは、陰部に棒を差しこまれるなど の辱めを受けた。長時間座ったまま、立ったまま、あるいは長距離を走るなどの拷問もあった。
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